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墨岡通信

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2021年11月25日

カテゴリー:院長より

見果てぬ夢の地平を透視するものへ-190

(4) 各論
① 反精神医学の登場まで
  現象学的・人間学的精神医学をめぐって

② 存在の問題をめぐって
a存在と認識の二元論
  主観と客観の基礎論
bマルクス主義と存在の問題
  マルクス・フロイト・ライヒ・サルトル
c反弁証法としての存在の問題
  二元論の再出発・吉本隆明

③ 家族関係論
               >レインの言葉による
④ 状況的精神医学

⑤ レインの評価と批判
a分裂病か分裂病様反応か
Ⅰborderline personalityの問題
Ⅱ人間学的精神現象学への批判
Ⅲアンリ・エイのレイン批判
bアメリカ精神医学界におけるニューレフトの評価
c新左翼内部からのレイン批判
  神秘主義か観念論か

⑥ レインにおける詩の問題
a詩か表現か
bメタ言語としてのレインの表現
c実存に基づく現実への投企としての詩
 ヤスパース→悲劇
 ハイデッカー→詩
 サルトル→社会評論と小説
d松下昇の表現のこと

⑦ 今後にのこされた課題
a状況のなかの現象学的精神医学を!
bF・ファノン論

「最初に非存在という状態を漠然と感じるのは、乳房とか、母親が不在だということであったと思われます。これはフロイトの言葉であったように思われます。ウィニコットは『穴』について、つまり乳房をむさぼり吸うことによって無を創造することについて書いています。またピオンは思考の起源を乳房不在経験に結びつけています。サルトルの言葉では、人間は存在を創造するのではなく、むしろ非存在を世界の中へ、存在の本来的充実の中へと挿入するのです。」(『経験の政治学』)

 (Ⅴ状況のなかの精神医学/何故、今、レインなのか? つづく…)

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